2023年1月6日 更新

うつ病

 

「うつ病」という言葉を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

うつ病には気持ちの落ち込み以外にも様々な心身の症状があります。

 

うつ病の症状

✅気持ちの落ち込み(悲しい、涙を流すなど)

✅好きなことや趣味が前ほど楽しく感じない

✅食欲が増える・減る、または体重が増える・減る

✅眠れない、寝すぎる

✅そわそわして落ち着かない、話し方や動きがゆっくりになる

✅いつも疲れてる、やる気が出ない

✅「自分は役立たずだ」、「自分のせいで…」が口ぐせになる

✅考えるのが疲れる、集中しようとしてもぼーっとする、なかなか物事を決められない

✅死んでしまいたい、いなくなってしまいたいと考える

 

うつ病になると仕事や学校、家での生活に影響を及ぼし、学校の成績が下がる、仕事に時間がかかる、家事などがしんどくなるなどが起こります。

 

不眠や食欲不振などで内科を受診したら精神科や心療内科を紹介されたといった方もいます。

日本人の100人に約6人がうつ病にかかると言われており、この数字は少なくはありません。

 

うつ病は対人関係でのストレスだけでなく

✅妊娠中や妊娠後

✅季節(特に冬)

が原因でかかることもあります。

 

うつ病の治療

うつ病の治療は次の3つが大切だと言われています。

①ゆっくり休む

②お薬(抗うつ薬)を飲む

③カウンセリングを受ける

 

①「ゆっくり休むこと」でこころとからだの症状が軽減し、ちょっと何かやる気が出てきたり、物事を楽しめるようになります。

うつ症状が強いときに何かをするというのはかなりしんどいため、ゆっくり休むことがまず大事になります。

②お薬(抗うつ薬)を飲むことで、眠れたり、気持ちの落ち込みが楽になったりします。

お薬を飲む場合には、アルコールは止める(控える)ようにしましょう。

③カウンセリングを受けることで、現在の問題や症状に対して対応する方法を考えることができます。

うつ病のカウンセリングで科学的に強く効果が認められているものは認知行動療法(認知療法)、行動活性化、対人関係療法、マインドフルネス認知療法、問題解決療法などがあります。

 

お薬だけでよくならない場合には、カウンセリングも利用してみてください。

当センターでは症状や生活での困りごと、また使えるサービスの情報提供なども行い、相談者さんのこころとからだが楽になるようお手伝いします。

 

 

SKILLSカウンセリングセンター

飯島博之(臨床心理士・公認心理師)

 

 

参考文献

・APA Presidential Task Force on Evidence-Based Practice 2006 Evidence-based practice in psychology American  Psychologist, 61, 271-285.

・高橋三郎・大野裕監訳 2014 DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル 医学書院